若様のおでまし
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若様ことチョ・インソン氏を中心とした私のひとりごと。     ペンであるが故の辛口・毒舌お許し下さい!

by iruho
キリンに教えられたこと。
先日、仕事をさぼって行ったSHORT SHORTS FILM FESTIVAL 2006
おそらく、若様に嵌らなければ、こういったイベントにまで足を運ぶことはなかったかもしれない。



キリンに教えられたこと。_f0022898_1341080.jpg俳優ではなく監督ユ・ジテとして撮った
「How Does the Blind Dream」(盲人は夢を見るか) 
というショートフィルムの上映と監督ユ・ジテのセミナー。
派手さはないけれど、ちょっと気になっていた俳優さんの一人。


キリンに教えられたこと。_f0022898_1354660.jpgキリンに教えられたこと。_f0022898_1355914.jpgキリンに教えられたこと。_f0022898_1361028.jpg俳優ユ・ジテといえば
オールドボーイ、春の日は過ぎ行く、南極日誌
などなど、
日本でもそこそこメジャーな映画に多々出演。

キリンに教えられたこと。_f0022898_1403659.jpg

こういった「作品ありき」な映画に出演する一方、
「え?どうして?」と、首をかしげたくなるような、興行優先映画にも出演しちゃったりする、ちょっと興味のある俳優さんだった。

今回はペンミではないので、映画という文化に興味のある人や、映画という産業に携わっている人々が集まっていた。
ごく数名の、やや場違いというか「映画というものには興味ないです、興味があるのはユ・ジテssiです♪」 といった感じの人がいたものの、今まで行った韓国に関わるイベントの中では一番内容のあるものだった。そして、一番お安いイベントだったりもした。ちなみに¥1,200なり。

映画の感想はというと、1回じゃ、よくわかんない・・・ けれど、映像の作り方とかいうか手法もおもしろく、私は評論家ではないので上手く言えいけれど、とても興味深いものだった。
上映後のユ・ジテ氏のお話を聞いて 「あぁ、お願い、もう一回見せて、それも今!!」 と、思ったけれど、それは無理なので、機会をみつけて、是非もう一度見てみたいと思う。

セミナーではユ・ジテ氏の映画論が質疑応答形式を含めて語られたわけですが、
「ユ・ジテ氏の印象は?」 ときかれたら
「賢く、自分の意見とスタンスをきちんと持っている人」 と、答えたい。
自分の意見を言う場合、異なる意見に対して否定や批判をしてしまいがち。
けれど、ユ・ジテ氏の場合は、自分の意見が単なるポーズではなく、消化されたものだから、押し付けがましかったり、意見が相違する相手を不快にさせてしまったり、ということがない。
穏やかに、けれど熱く語る姿に、堕ちた人もいるのではなかろうか?という気さえする、そんな人でした。

キリンに教えられたこと。_f0022898_235556.jpgちなみに今回のセミナーの司会は、
「韓国絡みのイベントにはもれなくこの人がついてきます!」
と言っても過言ではなかろう、そう、古家正亨さん。
まるでマクドナルドのサンキューセットのようについてきちゃう(笑)
ただし、こうもイベントに呼ばれるというのは、評判がよろしいということでもあるのだろう。
今回も、相変わらず 「軽妙と軽薄は紙一重」 なトークで、さくさくと進行。
そして、人を怒らせない 「客あしらい」 も健在でした。
好き嫌いは別として(笑) チ・ジニのペンミの時も思ったのだけれど、相手の作品をきちんと見て批評をするプロ意識は認めてあげたいと思う。

で、映画に関して数名の人が質問できたりしたのだけれど、私の質問はあまりにもくだらないような気がしたので挙手は遠慮しました。
この映画、性的な要素を含んでいて、下着をつけたまま背中に針を打ってもらう女性が、トップレスで踊るサンバについて語る箇所がある。
で、実は、私はこのシーンの対比がとても印象に残っている。
背中に針を打つのに下着をつける窮屈さ、そこで「トップレスでサンバ」 という開放的で自由なものを語らせたあたり、そこに意図はあったのだろうか?
もしそうだとしたら、なぜそんな下着を・・・?
と聞いてみたかったのだけれど、「あ、それは別に意味ないです。」 なんて、あっさり言われちゃいそうだぜ!と思ったり(笑)
そして、性的な要素を表現するのにも関わらず、いわゆる性の象徴的な容姿の女優をキャスティングしていないあたり、やるな、ユ・ジテ、と偉そうに思ったりもする(笑)

それと、ユ・ジテ氏は作品性もさることながら、興行の大事さもわかっているんだなぁ・・・
というようなことも感じました。
私にとっては全くもって理解できないスクリーンクウォーター制のデモに率先して参加しないあたりも、それから彼なりの考えをもって興行優先映画と「作品ありき」な映画に出演しているんだろうなぁ・・・なんてことも。
まぁ、そんなこんなで思うこといろいろありなイベントで、仕事さぼった甲斐がありました(笑)

キリンに教えられたこと。_f0022898_2261865.jpg余談ですが、ユ・ジテというと 「キリン」 をイメージするという方がいらっしゃるので、参考までに載せておきます。
「キリン」 ってアップで見るとこんな顔してるってご存知でした?nさん(笑)
写真をクリックすると大きくなります。
ユ・ジテ=キリン ・・・ 分かる気がする(笑)
今回は、自分の意見を他人の言葉を借りることなく、きちんと消化して自分の言葉として話せるナムジャって素敵・・・♪ そんなこともキリンさんに教えてもらいました(笑)
by iruho | 2006-06-13 01:21 | 若様のおかげです